国際不動産
Wednesday, 05/11/2014, 14:12

世界の不動産に投資できる! 『グローバルREITファンド』の魅力とは?

05/11/2014

日本にいながら「ルイ・ヴィトン本店ビル」に投資できる!?

日本にいながらニューヨークのエンパイアー・ステート・ビルや、パリのルイ・ヴィトン本店ビル、ハワイのアラモアナ・センターなどのオーナーになれる、といったら「ウソでしょう!?」と思いますよね。

でも、それを可能にする方法があります。REIT(リート)を利用すれば、さまざまな海外の不動産に間接的に投資することができるのです。

「不動産投資信託(Real Estate Investment Trust)」、略してREIT(リート)は、以前ご紹介したように 多くの人から集めた資金でファンドを作り、オフィスビルや賃貸マンション、ショッピングセンターや物流倉庫などを購入して賃貸し、得られた賃貸料をファンドに出資した人に分配する仕組みです。REITは証券取引所に上場していて、株と同じように売買します。


REITは複数の不動産に分散投資、値動きも分配金も比較的安定している金融商品

不動産投資というと、賃貸マンションの一室を買って資産運用する人も多いのですが、空室になると予定した賃貸料が入ってこなくなります。その点、REITは複数の不動産に分散投資するので、例えば、オフィスビルで大口のクライアントが退去して賃貸料が一時的に入ってこなくなる、といったことがあっても、その影響は相対的に小さくなります。

不動産の価格や賃貸料は景気の影響を受けます。景気がよくなって不動産価格が上がれば、REITの保有する資産の価値も上がってREITそのものの価格も上昇します。景気が悪くて不動産の価格が下がったとしても、賃貸料は極端に減ることはないのでREITの分配金は安定しており、分配金を目的とする投資家がいることによって、REITが売られて価格が大きく下がるリスクも小さいといえます。REITは値動きも分配金も比較的安定している金融商品といえるでしょう。

日本には43、米国には250あまりのREIT--REITに投資するREITファンドも

REITは1960年に米国で誕生し、米国では1980年ごろからREIT市場が盛り上がり始めました。その後、オランダやオーストラリアでもREITの制度化が進み、日本では2001年に最初のREITが上場しました。2003年には英国、さらにシンガポール、香港でもREITが上場しています。金融商品としては新しいといえますが、現在、日本には43、米国には250あまりのREITがあり、資産運用のためのツールとして定着しています。

REITに投資する投資信託もあります。これをREITファンドといいます。日本のREITを買うには銘柄によって数万円から数十万円必要ですが、REITファンドなら、1万円前後で買うことができます。海外のREITを買う場合も、REITファンドが便利です。たいていの証券会社や銀行で取り扱っていて、日本のREITファンドと同様に1万円前後で購入できます。

                                   

世界のREITに投資する「グローバルREITファンド」

REITファンドのうち、日本のREITにだけ投資するものは「J-REITファンド」、世界のREITに投資するものは「グローバルREITファンド」と呼ばれます。

エンパイアー・ステート・ビルやヴィトン本店ビル、アラモアナ・センターも、REITが保有しています。したがって、そのREITを組み入れたグローバルREITファンドを買えば、間接的ではありますが、その物件のオーナーとして分配金を受け取ることができる、というわけです。

資産運用で最も大切なのは"分散"です。投資の対象はおもに株と債券ですが、これらとは値動きの異なる不動産にも投資することによって、より安定的な運用ができます。

また、日本の資産と海外の資産に分散することによって、日本の景気が悪くても、海外の景気がよければその恩恵を受けることができるし、今後円安になって円の価値が下がることにも備えられます。

理想は6つに分散投資、"海外の不動産"の部分はグローバルREITファンドを

理想は、日本の株と債券と不動産、海外の株と債券と不動産の6つに分散投資すること。そのうちの"海外の不動産"の部分は、グローバルREITファンドを利用すればいいわけです。

すでに日本や海外の株、債券に投資している人であれば、資産の中にグローバルREITを組み入れることで、より幅広い国産分散投資が可能になります。

これまでグローバルREITファンドは毎月分配型が主流でしたが、年1回分配型も選択できるファンドが増えてきています。分配回数は少ないほうが運用効率が高いので、若い人が資産づくりをするのに適した年1回分配型が増えると、グローバルREITファンドを資産に組み入れやすくなります。

REITの投資対象である不動産は、株や債券と違って目に見えるのが特徴。海外のREITはオフィスビルや賃貸マンションなどのほか、病院や高齢者施設など、保有する不動産の種類にバラエティがあるので、グローバルREITファンドを買って、自分のお金がどんな物件に投資されているのか見てみるのも楽しいのではないでしょうか。

                            

mynavi.jp
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